梅田講演会
「死別の悲しみに向き合う ~グリーフケアとは何か~」

2017年1月23日(月)

会場:関西学院大学大阪梅田キャンパス
講師:坂口 幸弘(関西学院大学 人間福祉学部 教授)

今年一番の寒気となり、大阪市内も雪がちらつくなか、会場には100名近くの参加者で満席となりました。
今回は、坂口先生による「死別の悲しみに向き合う ~グリーフケアとは何か~」と題し講演いただきました。

大切な人との死別- 皆さんにも経験があるのではないでしょうか?配偶者に先立たれた人の場合では、死亡リスクが高まるとも言われています。死別の体験は様々であり、悲しみを糧として、新たな生活や人生を歩み始めている人がいる一方、悲しみの淵からなかなか抜け出せない人もいます。

言葉にできない“悲しみ” それは一言では表現できない“悲しみ”
 ・胸が締めつけられるような悲しみ
 ・気が狂いそうなほどの悲しみ
 ・身が削がれるような悲しみ
 ・叫びたくなるような悲しみ
など、誰もが経験しうる悲しみ。

グリーフとは「悲嘆」。 感情的反応(絶望や悲しみ)・認知的反応(故人の現存感)・行動的反応(動揺や緊張、疲労)・生理的身体的反応(食欲不振や睡眠障害)など、“悲しみ”だけを意味するものではありません。
またこれらは病気ではなく、個人差があるものの自然な反応です。

死別と死亡率の統計上では、配偶者との死別の場合、有配偶者と比較し、男性の方が女性よりも死亡率の増加が大きく、男性においては若い年代の方が危険が大きくなります。
より強い悲嘆が長く続き、日常生活への影響が出てくることを複雑性悲嘆といいます。

グリーフケアがなぜ必要なのか?
 ・死亡、羅患、自殺、複雑性悲嘆のリスク
 ・生活の立て直し、新たな人生への再出発

グリーフケアは誰が行うのか?
 ・遺族同士(関西遺族会ネットワーク)
 ・家族、親族、友人知人
  ・医療関係者、福祉関係者、宗教家、葬儀業者、学校関係者、司法書士など遺族に接する人々
 ・カウンセラーや精神科医などの専門家
 ・自治体などの公的機関
 ・その他(傾聴ボランティアなど)

グリーフケアとして何をすればいいのか?
 ・相手の思いを尊重する
 ・そばにいること
 ・じっくりと耳を傾ける
 ・長い目で見守る → 個人差がある
 ・生活面での手助けをする
 ・身体的な健康にも気を配る
 ・状態に応じて専門家の受診をすすめる

グリーフケアの目標はどこにあるのか?
 ・“立ち直る”ことなんてない
 ・“回復”ではなく“適応”
 ・“悲しみ”を含む“生”を支えるグリーフケア

大切な人との死別は、いつ・どこで起きるか分からないことです。深い悲しみを抱えた方への支援“グリーフケア”私たちが身近な人の死を経験したとき、あるいは死別した人のサポートの必要性などを講演いただきました。

◆次回の梅田講演会は、以下の日時で開催します。
日 時:2017年2月9日(木)14:00~15:30
会 場:関西学院大学大阪梅田キャンパス 1405教室
講 師:甲斐 知彦 関西学院大学人間福祉学部教授
テーマ:AI(人工知能)時代の学び方 ~野外教育のすすめ~
定 員:80名(先着順)
申込方法:大阪梅田キャンパスHPよりお申込ください。
http://www.kwansei.ac.jp/kg_hub/
お問合せ先:関西学院大学大阪梅田キャンパス事務室
電話(06)6485-5611




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